木材と鉄を組み合わせる新工法

在来の軸組み工法は、接合部がすべてピン接合となってしまうところが弱点で、すぐに回転変形してしまう、そこを面材で剛性を高めて必要量の壁を構成していく手法となります。この面材中心の構造は、コストパフォーマンスも良く、壁量を間違わなければ、大きな地震にも耐える事が出来ます。ただし、大きな空間を構成したり大きな開口を設けたりすることは苦手です。

接合部をピン接合から剛接合へ替える事が出来たら、鉄骨造・RC造の様に大きな地震に耐えながら大開口大空間を実現できる構造体となります。それが、ラーメン構造です。

木材だけでの構成では不可能な領域のラーメン構造ですから、鉄と組み合わせることは自然発生的でした。鉄の安定した変形能力をもって木材の脆性的破壊を補う事が出来る発想もまた、15年間の経験から出てきた答えだったように思います。

ゼネコンでの現場管理業務9年間ののち、創業者の父を助ける使命で2008年にライン工業へ入社します。当社が鉄工所である事も、製作金物採用への要因の一つです。得た知識と経験が折り重なって、囲柱ラーメン木構造を発案するに至ったのです。

つなぐプロジェクト/ライン工業 代表 瀧本 実(たきもと みのる)

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